「この案件、もうフィックスしていいよね?」
そう言われた瞬間、筆者の脳内には警報が鳴り響く──「いや、それ、本当に『確定』と理解していいのか?」
なぜなら、会社における「フィックス」という言葉ほど、信用ならないものはないのである。「これで確定ね」と言われたはずが、翌日には「ちょっと修正が……」と覆される。
最悪の場合、「フィックスしたものを再フィックスしよう」などという意味不明な提案まで飛び出す。
……おいおい、フィックスとは何なのだ?
いま一度、この魔法の言葉の実態を暴いていこうではないか。
筆者(ファイナルFIX)プロフィール
カタカナ語の氾濫するビジネス界を生き抜くサバイバー。広告業界でカタカナ語に汚染されつつも、「これ、意味ある?」と疑問を抱き、密かにいじることを生きがいとする。
フィックス(笑)──確定なのに確定していない魔法の言葉
「フィックスしました!」──その瞬間、世界は平和になり、すべてが決定し、もう迷うことはない……はずだった。
しかし現実はどうか?
- 「あれ、フィックスしたはずなのに、また変更ですか?」
- 「いやー、すまんすまん、フィックスって言ったけど、やっぱ再調整で」
- 「この部分はフィックスだけど、こっちはまだ仮で!」
……結局、何も決まっていないではないか。
フィックスとは、決定したように見せかけておいて、実は決定していない言葉なのである。この言葉を使う者たちは、「とりあえず一区切りつけたフリ」をして安心したいだけなのだ。
例えば、クライアントとの打ち合わせ。
営業:「この仕様でフィックスですね?」
クライアント:「はい、フィックスで!」
↓
(1週間後)
↓
クライアント:「ちょっと修正したいんですけど……」
営業:「……(フィックスとは?)」
こうして、何度も「フィックス→変更→再フィックス→再変更」の無限ループが発生する。
この時点で、我々は悟るべきなのだ。
「フィックスとは、確定ではなく、一時的な静寂に過ぎない」と。
フィックス詐欺にどう対抗するか?
さて、ここで問題なのは、「フィックス」という言葉に安心しきってしまうことだ。「よし、決まったな!」と思った瞬間に、次の変更が襲いかかる。
そこで、フィックス詐欺から身を守るための対抗策を伝授しよう。
1. 「フィックスですか?それともスーパーウルトラ仮フィックスですか?」と確認せよ
「フィックスです」と言われたら、すかさず聞き返せ。
- 「それってガチフィックスですか?」
- 「スーパーウルトラ仮フィックスだったりしません?」
ここで相手が言葉を濁したら、それは「フィックス未満」の状態である。心の中で「これはフィックスではない」と念じておくことが大切だ。
2. 決定事項はメールやチャットに残すことで「証拠」を作れ
上司が「フィックス!」と言ったら、すかさずメールかチャットで証拠を残すのだ。
件名:フィックス確認
○○さん
先ほどの打ち合わせで「XXの仕様でフィックス」とのことでしたので、確認のためご連絡いたします。
もし変更がありましたら、早めにご教示ください。
よろしくお願いいたします。
こうしておけば、「いや、フィックスとは言ったけど……」という謎の言い逃れを封じることができる。
3. 「フィックスしました!(ただし、再フィックスの可能性あり)」と先手を打つ技術
最後に、こちらから先に保険をかけるという奥義がある。
- 「この仕様でフィックスします!ただし、状況次第で見直すことも想定しております!」
- 「現時点でのフィックスです!」
- 「フィックスしたつもりですが、フィックスがフィックスするかは不明です!」
こう言っておけば、後からの変更にも心の余裕を持てる。
つまり、「フィックスとは変動する概念」という前提で動くことが大切なのだ!
まとめ──結局、フィックスとは何なのか?
結局のところ、「フィックス」とは、確定のようで確定していない、曖昧な存在なのである。
- 「フィックスした!」→ 翌日「やっぱ変更」
- 「この仕様で確定です!」→ 1週間後「ちょっと修正」
- 「もう決定事項だからね!」→ 最終プレゼン前日に「やっぱ違う案で!」
……もはや「フィックス」という言葉にどれほどの意味があるのだろうか?
だからこそ、我々は覚悟すべきなのだ。
「フィックスした」と思ったら、3日は疑え!
そして、「フィックスですか?それともスーパーウルトラ仮フィックスですか?」と確認することで、自分の精神を守るのである。今日もまた、オフィスのどこかで「フィックス(笑)」が繰り広げられている。
サラリーマンの戦いは、終わらない。


コメント