「このプロジェクト、フルコミットで頼む!」
──その瞬間、筆者の脳内は一瞬でフリーズしたのである。「フルコミット……!? なんだそのヤバそうな言葉は……!」
普通の「コミット」でも十分に圧があるのに、それが「フル」になったら一体どうなるのか? もしかして、トイレにも行けないレベルの全力投球を求められるのでは!?
上司の口からこの言葉が飛び出した瞬間、空気が張り詰める。メンバー全員が心の中でこう叫んでいる──
「フルコミットって、どこからが“フル”なんだ!?」
「コミット」って結局なんなんだ?──意味を知るほど不安になる言葉
そもそも、「コミット」という言葉は英語の“commit”(委ねる・約束する・関与する)が元になっている。辞書的には「責任を持って関わる」「全力を尽くす」といった意味だ。
しかし、ビジネスの文脈ではこの本来の意味が拡張され、「とりあえず頑張れ」くらいの雑な指示として使われるのが現実なのだ。
たとえば、こんなシチュエーションがある。
- 「このKPIにコミットしてくれ!」 → どの程度? 数値目標なのか、精神論なのか?
- 「チーム全体でコミット感を持って!」 → もはや定義不能な“感”を求められる。
- 「我々は結果にコミットする会社です!」 → あのジムを思い出して震える。
つまり、「コミット」という言葉自体が、責任を明確にしないための魔法の言葉なのだ。
「フルコミット」の破壊力──逃げ道ゼロの呪文
そして、その最終形態が「フルコミット」である。
「フル」がついた瞬間、あらゆる逃げ道は塞がれる。
普通のコミットなら、「すみません、ちょっと厳しいです……」と言えば済んだかもしれない。だが「フルコミット」と言われた瞬間、手加減なしの全力投球が確定するのだ。
- 残業? 当たり前。
- 休日出勤? まぁそうなるよね。
- 体調不良? 気合いでどうにかしろ。
「いやいや、それってもうブラック労働じゃないですか」と言いたくなるが、上司はこう言う。
「いや、強制じゃないよ? ただ、チームのためにフルコミットしてくれると嬉しいな〜(チラッ」
……詰んだ。
どう乗り切るか?──「フルコミット」への華麗な反撃
では、この「フルコミット」攻撃をどう乗り切ればいいのか? ここで闘いのコツを伝授しよう。
「フルコミットって、具体的にどの部分の話ですか?」と細かく切り返す。
→ 相手は「いや、その……全体的に?」と濁し始める。
「フルコミットすると、他の案件は全部後回しでOKですか?」と確認する。
→ 上司は「いや、それは困る」と言い始める。
「フルコミット=残業無制限ってことですか?」とサラッと聞いてみる。
→ 相手は「いや、そんなつもりじゃ……」と焦りだす。
こうして、「フルコミット」という言葉を言った側に責任を取らせるのだ。
まとめ:「コミット」とは、使う側が逃げ道を塞ぐために使う呪文である!
結局、「フルコミット」とは、使う側に都合のいい言葉なのだ。
具体的な意味はない。
責任を押し付けるために使われる。
「フル」がついた瞬間、逃げ道がなくなる。
だからこそ、我々は「フルコミット」の圧に負けず、うまくスルーする技術を身につける必要がある!さぁ、新卒・若手社員諸君。今日からは、「フルコミット(笑)」に飲み込まれずに生き抜くのだ!


コメント