「バッファを持たせておきましょう!」
──この言葉を聞いたことがないビジネスパーソンは、おそらくいない。プロジェクト進行、スケジュール管理、予算計画……あらゆる場面で「バッファ」は登場する。しかし、果たして本当に意味を理解しているのだろうか?
新卒の頃、筆者はこう思っていた。
「バッファ? クッション的な? なんかフワフワしたやつ?」
しかし、現実は違った。上司や先輩たちが口を揃えて「バッファが必要だ!」と叫ぶたび、謎の圧がかかるのである。なんとなく余裕を持たせろという話らしいが、「余裕」なんてものは、与えられるものではなく、むしろ日々の業務の中で削られていくものではないか。
──そう、「バッファ」という言葉には、意識高い系特有の無責任な響きがあるのだ!
バッファとは一体なんなのか?
バッファ──それは「余裕」とか「予備」とか、そんな感じの言葉なのだが、ビジネスの現場ではもっと壮大な意味を持たされてしまっているのである。
たとえば、プロジェクト進行のスケジュールを決める会議。
部長:「納期は今月末。余裕を持たせるために、バッファを組みましょう」
課長:「そうですね。2週間ほどバッファを取っておきます」
先輩:「さらにトラブル対応用に、もう1週間バッファを確保しましょう」
──おいおい。バッファを積み上げすぎではないか!?
しかし、こうして積み上げられたバッファの正体は、往々にして「誰も明確に管理しない余白」なのだ。計画上は「バッファあり!」となっているが、実際には「余裕を確保するための余裕がない」状態に陥る。
そして、プロジェクト終盤になって、こうなる。
部長:「おい、スケジュールが押してるぞ! 例のバッファを使え!」
課長:「実はすでに使い切ってまして……」
部長:「何ィ!? じゃあ、もう一段階バッファを……」
課長:「……もうないんです」
──そう、バッファは、あたかも“無限に湧いてくるマジックワード”のように扱われるが、現実には“いつの間にか消えている謎の概念”なのである!
「バッファを確保せよ!」と言われた時の処世術
「バッファを持たせろ!」──上司からこの謎の指示が飛んできた時、どう返せばいいのか?
①「どれくらい?」と聞くと負け
「バッファを確保しろ」と言われた瞬間、「具体的にどれくらいですか?」と質問するのは危険だ。なぜなら、多くの場合、言った本人も考えていないからである。
上司:「バッファを持たせろ!」
部下:「どれくらいですか?」
上司:「うーん、まぁ、安全を見て……余裕を持たせて……」
──無限ループの予感!!
結局、「とりあえず適当に積んでおけ」的な雑な話になるのがオチなのだ。
②「バッファ込みで計画済みです」と先手を打つ
一番スマートなのは、「すでにバッファ込みで計画しています」と言い切ること。
上司:「バッファを確保しよう」
部下:「大丈夫です! 既にバッファを組み込んでおります!」
上司:「おぉ、さすが!」
──なんということでしょう。たとえバッファがなかろうと、「バッファ込みです!」と堂々と言えば、大抵のケースは丸く収まるのである。
③「バッファはありますが、もうギリギリです」と危機感を醸し出す
もし上司がしつこく「本当に足りるのか?」と追及してきたら、「実は、バッファは確保していますが、かなりギリギリの状態です……!」と、ちょっとだけ不安を煽るのがコツ。
上司:「バッファ大丈夫?」
部下:「はい、あります! ただ、余裕はあまりないので慎重に進める必要がありますね……!」
上司:「むむ、ならば慎重に進めよう!」
──そう、バッファの本質は“実体のない安心感”なのである!
まとめ:結局、バッファとは何だったのか?
バッファ、それは「余裕」と言いつつ、実態のない幻想である。
プロジェクトに組み込まれたバッファは、気づけば消え、計画上のバッファは「どこかにあるはず」と言われながら見つからない。最終的に、上司が「バッファはどうなってる?」と聞いた時には、誰も答えられないのだ。
つまり、「バッファを確保しよう」というのは、「とりあえず余裕を作ったことにしておこう」という精神的なセーフティネットなのだ!
では、どうすればいいのか? シンプルである。
「バッファは確保済みです!」と堂々と言うこと。
実際にあるかどうかは問題ではない。「バッファがある」と言えば、上司は安心する。そして、気づけばバッファのことなんて誰も覚えていない。
──これが、ビジネスシーンにおけるバッファの真実なのだ!
さあ、新卒・若手社員諸君。今日から「バッファ(笑)」をうまく使いこなし、職場の謎ルールを生き延びるのだ!!


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