これはエポックメイキングな出来事だ!
──会議室に響くこの言葉を聞いた瞬間、筆者の脳内はフリーズしたのである。
エポックメイキング? なんだそれは。何やら壮大で、世界を変えるかのような響き……。しかし、現実には目の前のホワイトボードには「社内カフェのパンをリニューアル」としか書かれていないのである。
ちょっと待て。これは「時代を画するほどの大事件」なのか? もしかして、パンの種類が増えるだけで、我々は新たな時代の扉を開くのか? 「エポックメイキング」のバーゲンセールにもほどがある!
そして、この言葉を得意げに使うのは決まってアレな上司なのである。彼らにとって「エポックメイキング」はただの“ハッタリ用語”であり、「すごいことを言ってる感」を出すための魔法の言葉なのだ。
では、本当にエポックメイキングな出来事とは何なのか? そして、この「なんでもエポックメイキング」文化をどう乗り切るべきなのか? その答えを探っていこうではないか。
エポックメイキング(笑)──それ、本当に革新的?
「エポックメイキング」とは、本来「時代を画するような革新的な出来事」を指す言葉である。たとえば、インターネットの誕生やスマートフォンの登場、あるいはAIの急速な進化──これらは確かに歴史を変えた。間違いなくエポックメイキングな出来事なのである。
しかし、問題は「なんでもかんでもエポックメイキング認定する上司たち」の存在である。
たとえばこうだ。
「新しい社内報のデザインが変わりました!」 → 「これはエポックメイキングな改革だ!」
「オフィスの椅子を全席バランスボールにしました!」 → 「時代の転換点だ! まさにエポックメイキング!」
「トイレのペーパーをシングルからダブルにしました!」 → 「エポックメイキングな改善だ!」
──本当にそうなのか? 革新的という言葉のハードル、地面に埋まってませんか?
こうした「エポックメイキングおじさん」は、特にミドルマネジメント層に多い。彼らは何かを“革新的”に見せたがるのだが、実際には「ちょっとした変更」レベルの出来事に大げさなラベルを貼って満足する。なぜなら、「何か大きなことをやっている感」を出すことが、彼らの自己肯定に不可欠だからである。
しかし、それを聞かされる我々はどうすればいいのか? 次のセクションでは、「エポックメイキング攻撃」をどう乗り切るか、その具体的な戦略を伝授しよう。
エポックメイキング攻撃をどう乗り切るか?
さて、ここで問題になるのが「エポックメイキングおじさん」から繰り出される無差別攻撃である。彼らは大したことのない出来事を「エポックメイキングだ!」と持ち上げ、こちらに同意を求めてくる。
──では、どう対処するべきか? 筆者は3つの戦略を提案する。
1. 「具体的に何がエポックメイキングなんですか?」と切り返す
これはシンプルだが効果絶大な技である。
この施策、エポックメイキングな変化だよな!
なるほど、具体的にはどの点がエポックメイキングなんでしょう?
──この瞬間、相手の脳内で「エポックメイキングとは……?」という哲学的問いが発生する。すると、上司は「えっ、そ、それは……」としどろもどろになり、やがて「ま、まぁ全体的に?」と誤魔化し始めるのである。
2. 「エポックメイキングの定義を明確化しましょう」と返して論破
エポックメイキングおじさんは、言葉の意味を深く考えずに使う習性がある。ならば、「定義の明確化」という攻撃で反撃すればいい。
これはエポックメイキングな施策だ!
じゃあ、エポックメイキングの定義をチームで揃えましょうか?
──こう言われると、相手は困る。なぜなら、エポックメイキングの定義を言語化するのは難しいからだ。結果、「ま、まぁ……意味は人それぞれだから……」と逃げていくのである。
3. 「あー、確かにエポックメイキングですね!(棒)」で流す
正直、いちいち突っ込むのが面倒なときもある。そんな時は、極めて平坦なトーンで「エポックメイキングですね〜(棒)」と言っておけばよい。ポイントは、全く心がこもっていない感情ゼロのリアクションをすることだ。
すると、相手は「お、おう……」と反応に困る。あなたの無表情な態度に、彼らの「ドヤ顔エネルギー」は吸収され、ただの空気へと変わっていくのだ。
──このように、「エポックメイキング攻撃」にも有効な対処法は存在する。大事なのは、無意味な言葉のインフレに巻き込まれず、適度にあしらうスキルを身につけることである。
さて、次はいよいよ総まとめ。「エポックメイキングとは、言ったもん勝ちの魔法の言葉である」について語っていこう。
まとめ:「エポックメイキング」とは、会議室にこだまする“自称・歴史的ワード”である
結局のところ、「エポックメイキング」とは何なのか? その答えは単純明快である──**「なんかスゴそうに聞こえるから、とりあえず使っておけ」**というだけの言葉なのだ。
本来は「時代を画する革新的な出来事」を指すはずが、現実には「新しい社内カフェの導入」や「業務フローをちょっと変更しただけの施策」までがエポックメイキング認定される世界。もはや**「すごい」と言うよりも「すごいことにしたい」ための呪文**になっているのである。
つまり、「エポックメイキング」とは、会議室にこだまする“自称・歴史的ワード”──誰も疑問を持たないまま、とりあえずありがたがられる言葉なのだ。
では、我々はどうすればいいのか?
答えは簡単。「エポックメイキング(笑)」を適度にスルーしながら、必要ならばこちらも使ってしまえばいいのだ。
- 上司「このプロジェクト、エポックメイキングだよな?」
→ 「ええ、まさに歴史を変えますね!(棒)」 - 会議で「エポックメイキング」を連発する人がいたら
→ 「いやー、最近エポックメイキングが乱発されてますね。ちょっと落ち着きましょうか」 - 逆に自分が「エポックメイキング」というワードを放り込んでみる
→ 「この会議、エポックメイキングな議論ができてますね!(適当)」
そう、結局は「それっぽく言ったもん勝ち」の世界なのだから、うまくかわして適当に乗っかるのが一番楽なのだ。
──というわけで、読者諸君。今日から「エポックメイキング(笑)」という言葉を心の中で嗤いながら、カタカナ語地獄を生き抜くのだ!










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