ナレッジの達人になるか、ナレッジに飲まれるか、それが問題だ

「ナレッジを共有しよう!」

──会議でこのセリフが出てきた瞬間、筆者は思うのである。「また始まったよ」と。

何かを知っている者が、それを広めること。それ自体は悪くない。だが、この「ナレッジ」という言葉、どうにもこうにもフワッとしすぎてはいないか?

知識なのか、経験なのか、単なるメモなのか。それとも「俺のすごい話を聞け!」というマウントなのか。会議の空気を支配するこの言葉の正体、今こそ暴く時なのだ。

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ナレッジ(笑)の正体を暴く

ナレッジというのは、「知識」の日本語訳であり、それ以上でもそれ以下でもない。

しかし、

「ナレッジを蓄積し、組織の競争力を高めることが重要です」

こう言われると、それっぽく聞こえるのはなぜだろう。

しかし、冷静に考えてみてほしい。

・「ナレッジ共有会」とは何か? → すでに知っていることの発表会
・「ナレッジの蓄積」とは何か? → ただの社内Wiki更新
・「ナレッジマネジメント」とは何か? → そのWikiを誰も読まない現実

要するに、「ナレッジ」とは「知識」と言うだけではインパクトが足りないから、なんか意味を持たせようと無理やりカタカナ化された概念なのである。

そして最大の問題は、「ナレッジ共有」と言いながら、本当に価値のある情報は決して共有されないことだ。プレゼン資料には「成功事例」として立派なスライドが並ぶが、そこには「なぜ成功したのか」「何が本質だったのか」は書かれていない。ただ「うまくいった」という事実だけがナレッジとして保存されるのである。

そんなナレッジ(笑)を貯め込んだところで、結局誰も活用しない。なぜなら、本当に必要な情報は、現場の「あ、こうするとヤバい」「この案件、やばそうだから巻き込まれないようにしよう」といった、生々しい経験則なのだから。

こうすれば生き残れる! ナレッジ社会のサバイバル術

「ナレッジ共有しましょう!」──そう言われた時、あなたはどう対応するべきか?

結論から言うと、「適当に乗っかる」しかないのである。しかし、ただ頷いているだけでは、ナレッジ社会を生き抜くことはできない。そこで、以下のサバイバル術を紹介しよう。

「どこのドライブに置きます?」と聞き返せ!

ナレッジを語る者たちは、往々にして内容がフワッとしている。そこで「どこのドライブに共有しましょうか?」と実行ベースで聞き返せば、相手は「えーっと」と言葉に詰まり、自らの想定の薄っぺらさを露呈することになる。

彼らは、本当はナレッジを共有する気などないのである。具体的な実行フェーズに入った途端に勢いを失い、2度と「ナレッジ!」などと言わなくなるはずである。

「エビデンス(笑)」とセットで使うと、それっぽくなる

「このナレッジのエビデンスは?」と聞けば、一気に知的な雰囲気が増す。相手が「いや、まあ経験則ですが……」と濁したら勝ちだ。

エビデンスは使われる側になると辛いが、こちらが放つ時には非常に強力なパワーワードだ。手軽な割に威力の高いエビデンス魔法で、ナレッジおじさんたちを蹴散らしてしまおう。

エビデンスの恐ろしさについては以下に書いている。

ナレッジが生まれた瞬間をでっち上げるテクニック

「この前のプロジェクトで気づいたんですけど……」と、それっぽい経験談を語れば、あなたも立派なナレッジ提供者になれる。実際に経験していなくても、「社内の誰かが言ってたんですけど……」とぼかせば問題ない。

このように、ナレッジとは、こちらが使う場合には「あるように見せかける」ものなのである。

まとめ:ナレッジに飲み込まれるな!

結局、「ナレッジ」とは自身の持っている「知識」のありがたみを2割増しするためのビジネスワードである。知識でも経験でもなく、何か知っている風な雰囲気を醸し出すための道具なのだ。

しかし、ナレッジをバカにするだけでは生き残れない。むしろ、適当にナレッジを語れる者こそが、この社会では評価されるのである。「ナレッジの蓄積が重要ですね」「このナレッジを次に活かしましょう」と適当に言っておけば、なんとなくデキる感が出る。

要は、「ナレッジとは何か?」と深く考えるのではなく、「ナレッジという言葉をどう使うか」を考えればいいのだ。ナレッジを操る者が生き残り、ナレッジに振り回される者が沈む。

さあ、新卒・若手社員諸君、今日からあなたも「ナレッジの達人」になるのだ!

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